超現代語訳
川上村の吉野林業を学ぶ
これからの時代に活かせることを、
川上村と吉野林業の歴史に学びます。
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2023.1.15
■「吉野林業と優良材」に学ぶ (61) 苗 床①
―江戸時代における育林技術-
「広益国産考」では発芽した後は、苗床の四方に垣をして犬などの侵入を防ぎ、垣の上から葭簀(よしず)を日除けに用い、六月土用前までに追肥と草取りを行うとしている。
冬は苗床の上に屋根をして雪や霜の害を防ぎ、翌春二月には早く良く伸びたものは間引き、成長の遅いものも密度の高いところは間引いて別の床へ植え替えるといった、間引きの仕方を述べている。
そして、春三月頃には油粕や灰を施して、その後六月土用までに三回程度追肥を行うが、やりすぎてしまうと苗が必要以上に伸びて傷んでしまう恐れがあると注意している。
参照:「吉野林業と優良材 (岩水豊 著)」
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「吉野林業全書」では苗床の仕様について、下記のようにさらに詳しく記述があります。江戸時代から明治・大正時代に向けて、撫育がさらに高まります。
■「吉野林業全書」に学ぶ (22) 杉・桧床苗の覆いの仕様
■「吉野林業全書」に学ぶ (23) 杉・桧苗床の除草と施肥