2021.3.16
■「吉野林業全書」に学ぶ (100) 大滝の筏流し/番外編①
現在の大滝割滝の様子です。筏流しの最大の難所は、とても穏やかになっています。
川上村森林組合の組合長に、少し筏流しについてお伺いしてきたのですが、筏乗りさんたちについてちょっと勘違いがありました。
ひとつは筏乗りは専門職だと思っていましたが、何と山いきさんたちが兼業していたそうです。
「年中毎日、筏流すわけやないからなあ」とのことで、ごもっともです。
またまた山いきさんたちへのリスペクトは止みません。
そしてもうひとつ、筏流しは戻りを考えて、村内各地で中継を行っていたそうなのです。入之波~北和田~大滝~吉野のような感じで、中継地点で乗り手は交代し戻ったようです。
それでも、入之波~北和田で筏を流して約30分、戻るのに約3時間だったそうですよ。
正月から筏流しをやることも多かったようで、筏乗りさんたちは皆寒くて、帰りは柏木の朝日館さんで熱燗を頂いて帰るのが楽しみだったとか。
もう見ることはできない川上村の筏流しです。折に触れ、色々聞いてみようと思います。