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2020.1.4
『広益国産考』より
江戸三大農学者の一人である、大蔵永常著『広益国産考』の中に、
「百五六十年ほど巳前吉野郡へ薩州屋久の嶋より杉の種を取来りて、蒔きつけ苗を拵(こしら)え谷々の山へ植ゑ弘めしに」
とあり、文亀年間 (1501ー3年) に最初に移植されたのは、大和の『三輪山』『春日山』に生育する『神代杉』の苗木だったようですが、江戸中期に『屋久島』の杉種を移入して、品種改良をはかったそうです。
できあがった『吉野杉』は、何とも神々しいものだなと思います。
弊社でも現在、『再造林事業』として川上村産材の種苗採取からはじめています。
しかしこれは、現代ならではの、大きな壁が立ちはだかっています。
増えに増えた鹿が、食べてしまうのです。
しかも、やわらかそうな、いちばん美味しそうな、苗の先を食べてしまいます。
いろいろと検討が必要な、大きな問題であります。
奈良公園の鹿は天然記念物なんですが、川上村ではそうはいきません・・・。