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吉野かわかみ社中の活動を中心に
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2019.11.22
川上村現存植生図
『川上村史 通史編』に付図として『川上村現存植生図』というものがあります。
1989年のものですから、ちょうど30年前の姿となります。
年代的に吉野ブランド高騰期から、スギ・ヒノキ集成材単板の時代へ変遷するころ・・・バブルを経て厳しい時代へ向かい始めるころです。
見渡す限り、『スギ・ヒノキ植林帯』であることがお分かりいただけると思いますが、『長伐期』の吉野林業でもあり、そういった時代背景期の調査図になるので、現代とそれほど大きく変わらないとは推測します。
「そんなに伐採して大丈夫なの?」
「どんどん使ってとは言うが自然破壊では?」
というご質問をよく頂戴しますが、これだけの面積です。
まずなくなってしまうことはないでしょう。
ただ、『需要喚起 → 消費拡大 → 施業・加工人口拡大 → 再造林拡大 → 持続可能な吉野林業の定着』といった超理想的なサイクルウェーブを起こさなければ、使って無くなる以前に存続の危機すら考えられるわけです。
座して待たず、需要喚起のために、やれることはやる、柔軟な発想でチャレンジを続けることが、弊社の取り組みです。
ところで、村史には「人の生活領域も人工林化されたとはいえ、集落の中の社寺の境内や植林が不可能岩崖地、人家の背後の傾斜地などには、自然林が残され、その自然林は土地の自然環境にかなった、いわば原生林的な森林であるなど、林業の村として、保全するべきは保全する姿がうかがえる」とありました。
すばらしき精神は、『川上宣言』として形になっています。