超現代語訳
川上村の吉野林業を学ぶ
これからの時代に活かせることを、
川上村と吉野林業の歴史に学びます。
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2023.1.22
■「吉野林業と優良材」に学ぶ (64) 地ごしらえ
―江戸時代における育林技術-
「広益国産考」では地ごしらえ(※1)については、「植べき山は雑木など生立ちあるを伐り払いたる跡へ植うべし」とあって、雑木など伐り払って地ごしらえすると、とても簡単な記述で終わっている。
しかし、吉野では古くから焼払いの習慣があり、「太山の佐知」には北山郷(現在の下北山村)の風習として「下紫其外とも前年伐所により早春焼く」と記されているが、一般に吉野では密植のため地ごしらえは丁寧に行う習慣があった。
※1伐採後に取り残された木の根や枝などを整理して、新たな苗を植栽できるように土地を整理する作業のこと。
参照:「吉野林業と優良材 (岩水豊 著)」
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「吉野林業全書」では地ごしらえ(地明け)について、下記のように記述があります。雑木伐採跡地の焼払いとは違う内容かもしれませんが、「林業家たるや、数十年、数百年の年月を積み重ね、大径木の良材を得ようというのであれば、焼畑造林は絶対に行ってはならないのである。」と焼畑造林については一切を禁止しています。
■「吉野林業全書」に学ぶ (28) 地形及び土質の事前調査
■「吉野林業全書」に学ぶ (29) 杉・桧植付け場所の地明けの方法 ①
■「吉野林業全書」に学ぶ (30) 杉・桧植付け場所の地明けの方法 ②