超現代語訳
川上村の吉野林業を学ぶ
これからの時代に活かせることを、
川上村と吉野林業の歴史に学びます。
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2022.10.16
■「吉野林業と優良材」に学ぶ (56) 吉野杉の沿革①
―江戸時代における育林技術-
「広益国産考」では150~160年前(※1 今から約340年前)に屋久島よりスギの種子を導入して蒔きつけ、苗を作り谷々の山へ植え広めたと記述されている。
この根拠は、おそらく宝暦六年(1756年)に川上郷御役総代より奈良(南都)奉行所へ差出したと伝わる「吉野郡中杉山発端」によるものではないかとされている。(※2)
※1 大蔵永常著「広益国産考弐之巻 杉木仕立方」1842年発行
※2 大日本山林会報 第115号 伊藤清内「吉野杉の由来」より
参照:「吉野林業と優良材 (岩水豊 著)」
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■「吉野林業全書」に学ぶ (3) 吉野杉の発端
上記でも触れましたが、「吉野林業全書」においては、「奈良県の三輪山や春日山に天然に生育した神代杉を、吉野地方に移植したのが吉野杉となったのである。」とあります。
人工植林の始まりに際して、どこの種を使ったのかということですが、三輪山・春日山の神代杉や屋久杉、いずれにしても最高のスギを取り入れようとしたようです。