超現代語訳
川上村の吉野林業を学ぶ
これからの時代に活かせることを、
川上村と吉野林業の歴史に学びます。
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2021.2.6
■「吉野林業全書」に学ぶ (84) 山川稼人の装束①
山作業の多くでは、筒袖の衣類(膝より上の衣類)を着用し角袖は少ない。もっとも、四季折々によって生地の厚い薄いはもちろん、無地もの、縞もの等はその人の好みによる。
また、下には通常紺股引を使うが、中には薄色の半股引に脚絆ということもある。
この筒袖は、労働に便利というだけでなく、通常の衣類に比べて用布の節約にもなるから経済的でもある。
参照:「吉野林業全書」
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用布の節約とありますが、当時の人々の無駄を嫌い何でも大切に扱われていた姿が、手に取るように思い浮かびます。この吉野林業全書を読み進める中で、木を植え、育て、伐り、使う、どの場面でも無駄は排除されているからです。
大量消費社会が生み出した無駄を許す風潮は、林業はもちろん様々な産業に歪みをもたらしたと思いますが、緩むのは簡単、緩みや歪みを戻すのは、そう簡単ではありません。