超現代語訳
川上村の吉野林業を学ぶ
これからの時代に活かせることを、
川上村と吉野林業の歴史に学びます。
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2021.1.30
■「吉野林業全書」に学ぶ (82) 杉・桧丸太筏編みの方法①
杉・桧の丸太を筏に組むには、その長短大小によって名称や方法が違う。
【六片小】(樹齢20年前後のもの)
8本から9本を並べる六段組みのおよそ50本で半床とする。
【五片小】(樹齢25年前後のもの)
一段に7本から8本を並べる五段組みで半床とする。
【四片小】(樹齢30年前後のもの)
一段に6本から7本を並べる四段組みで半床とする。
【小中】(樹齢35年前後のもの)
一段に5本ずつ並べる三段組みで半床とする。
【十本中】(樹齢35年から40年のもの)
一段に5本ずつ並べる二段組みで半床とする。
【大中】(樹齢40年前後のもの)
一段に4本ずつ並べる二段組みで半床とする。
以上の編み方は、いずれも半床の鼻幅は二尺(約60㎝)で2つを合わせて一床という。そして目上荷といって、一床ごとに六片小は5本、五片小は4本、四片小は3本、小中は2本、大中と十本中はそれぞれ1本ずつ、良材を選んで筏の上に載せる。
※原文には更に詳しい編み方の記載がありますが、非常に複雑な解説になっているため割愛します。
参照:「吉野林業全書」
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自動車性能の発達や道路整備、大型ダムの建設によって、主流であった木材の水運は完全に陸運に変わりましたが、「大きくて重い」木材の大量搬送には、やはり水運のほうが理にかなっているようにも思ってしまいます。
ただ水運の安全性、昨今の気候変動による河川水害、そもそもの木材出荷量等々を考えればそういうわけでもありませんね。