2020.8.25
大径木も活用する、私たちの使命。
高樹齢の大径木になると、緑の多い季節には、苔を蓄えて趣きがあります。
外皮にまとわりついた苔が、木を枯らすなんてことはなく、成長の落ち着いた、どっしりとした大径木の風格を表すようなものでしょうか。
ただ、杉の寿命は概ね500年くらいと言われています。
寿命を超えても全て枯れ果ててしまうことは無いでしょうが、幹の内部は空洞化が進み、建材等として活用は難しくなっていくでしょう。
「吉野の森」も「千年の森」として、500年後の観光地化を目指しているわけでもないので、苔を蓄えた立派な大径木も、きっちりと利用してやることが使命です。
「吉野林業全書」において、「100年を以て一伐期と定める」としていた頃は、100年生の大径木に確たる利用価値があり、若齢の間伐材でさえ、お金に変わっていました。
現況は、まさに真逆です。
苔はいいなあ
では、立ち行かない現実です。